形勢判断について
- 管理人
- 2018年1月28日
- 読了時間: 2分
さて、1月も残すところあとわずか。外は大変寒いですね。
今回は将棋の形勢判断について思うところを述べていきたいと思います。
形勢判断において大まかな指標となるのが、
1)駒の損得
2)玉の堅さ
3)駒の効率
の3点になります。
駒の損得はもっとも簡単な指標です。
例えば、2枚換えといってこちらの駒1枚と相手の駒2枚を交換できれば、戦力に差がつき、有利になりやすいです。
初心のうちはなかなか大駒を相手に渡しにくいものですが、戦況によってはこちらの飛車や角といった大駒1枚と相手の金銀といった金駒2枚を交換して攻めていくことも有効になります。
玉の堅さは終盤の安定に大きく関わります。
駒の損得がなく、優劣の等しい中盤の分かれであれば、玉の囲いが堅ければ堅いほど、玉が捕まるのは遅くなり、勝ちやすくなります。
一方、玉の囲いが薄くても、駒を低い段に構えて相手が駒を打つスペースをなくしてしまうという守り方もあります。
そして、最も理解が難しいのが駒の効率です。
効率・・・すなわち、いかに働いているかを判断するためには盤面を広く大きくみる必要があります。そのためには盤面のすみっこにいる「四隅の香車を見よ」というわけです。
勝負に大事な飛車や角といった駒で相手の陣地にプレッシャーをかけつつ、攻め駒なのに攻めに参加できていない駒や守り駒なのに玉から遠ざかっている駒を使ってあげられるようになれば、駒の損得で負けていても形勢が良くなることは多々あります。
以上がだいたいの判断基準。
最後に用語の説明として、形勢判断によく使われる言葉を挙げておきます。説明文は管理人の主観的なイメージです。
指しやすい/指しにくい・・・具体的に駒の損得があるわけではないものの、玉の堅さや駒の効率に少々の差がある。駒がぶつかっていない序盤や中盤の入り口で作戦の成否を判断するのによく使われる。
有利/不利・・・多少の駒の損得があったり、玉の堅さや駒の効率に差がついている。中盤や終盤の入り口で形勢を見るのに使われる。
優勢/劣勢・・・駒の損得、玉の堅さ、または駒の効率に大きな差がついている。終盤によく使われる。
勝勢/敗勢・・・このままいけば勝敗が揺るがない程度の差がついている。投了もありえる。
以上で今回の講義はおしまいです。
学生将棋選手権の日程も発表されましたし、大会に向けて力をつけていきましょう!
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